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『ダーク・リバー 暴力犯係長 葛城みずき』

『ダーク・リバー 暴力犯係長 葛城みずき』二上剛

『ダーク・リバー
暴力犯係長 葛城みずき』

著者:二上 剛
定価:本体960円(税別)

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大阪・黒川署で暴力犯係長を務める葛城みずきが直面する警察組織の腐敗。現場から被害者の金を盗む検視官。遺言状を捏造し、巨額の遺産を奪い取ろうとする警官。引き取り手のいない変死体を利用した策謀。金銭欲と出世欲を満たすためだけに動く上級キャリア。だが葛城もまた同じ毒に蝕まれていく。上司、同僚、自分、みな悪辣。女刑事はどこまで堕ちるのか? 元マル暴刑事が強烈な現場体験をもとに容赦なく描く、告発的警察小説!

大阪・黒川署で暴力犯係長を務める葛城みずきが直面する警察組織の腐敗。現場から被害者の金を盗む検視官。遺言状を捏造し、巨額の遺産を奪い取ろうとする警官。引き取り手のいない変死体を利用した策謀。金銭欲と出世欲を満たすためだけに動く上級キャリア。だが葛城もまた同じ毒に蝕まれていく。上司、同僚、自分、みな悪辣。女刑事はどこまで堕ちるのか? 元マル暴刑事が強烈な現場体験をもとに容赦なく描く、告発的警察小説!

『ダーク・リバー 暴力犯係長 葛城みずき』著者 二上剛氏へ直撃質問!

───デビュー作『黒薔薇 刑事課強行犯係 神木恭子』に続いて、今回も女性刑事を主人公にしたのはなぜですか?

「売れるかな?」と思って(笑)。というのは冗談ですが、私が現役刑事だった頃、徹夜の当直の後に、男性刑事と同じようにモーニングを食べている女性刑事の姿はどこか感動ものでした。彼女らを見ているとリアルな作品が書ける気がしました。その思いが作家になっても継続しているというわけです。

───葛城みずきは自分のポリシーをしっかり持ったタフな女性刑事で、途中からは驚くほど大胆な行動に出ますが、モデルはいるのでしょうか?

1人だけではないです。何人かを集めて、葛城みずきのモデルになりました。31歳の独身女性とは思えないという意見もあったのですが、暴力犯係の女性刑事というのは想像以上に思い切った行動を取るもんで、男性刑事以上の激しさがないとヤクザに舐められて仕事にならないのです。

───警察組織の腐敗ぶりが徹底的に描かれていますが、このリアルさは、二上さんが刑事だった時の見聞が元になっているのでしょうか?

その通りです。放っておいてはいけない組織の一面を書きました。小説的に膨らませている箇所もありますが、ベースは今、現実に起きている腐敗です。組織もその一面をよく解っていながら黙認しているという、その問題点を突きました。無理だとは解っていますが、組織の反省の願いを込めて書いています。

───二上さんが自作の警察小説を通して読者に訴えたいことはなんでしょうか?

権力者の横暴を許さないということです。中でも、冤罪事件です。冤罪事件の被害者の悔しさは表現できませんし、何をもってしても償えません。また、警察組織内部での階級による格差も少し解って欲しいところです。私は、事件を解決する過程よりも、事件の捜査を通して浮かび上がる問題点を書くことに関心があるんです。

───原稿執筆時の一日のスケジュールを教えてください。また趣味はなんでしょうか?

夏は午前2時に起床して執筆をスタートし、犬の散歩や朝食、筋トレを含めて午前中いっぱいはやります。昼食後は午後4時ごろまで寝ます。夕食まで書いて、あとはテレビを見てゆっくりします。午後9時ごろには寝ています。
趣味はたくさんあります。中でも、絵画鑑賞です。宝物は、クレーとルオーの絵です。妻には呆れられましたが、遂に手に入れました。日本の仏像で部屋が一杯になり、埃だらけになったこともありました。今は絵と犬(アメリカン・ピット・ブル)、週1回の登山です。

Profile
二上剛

1949年、大阪府生まれ。高校卒業後、大阪府警の警察官となり、某警察署の暴力犯担当刑事を務める。退職後、『黒薔薇 刑事課強行犯係 神木恭子』(受賞作『砂地に降る雨』を改題)で、第2回本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクトからデビュー。本書は受賞後第1作となる。

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担当コメント

 島田荘司選 第2回本格ミステリーベテラン新人発掘プロジェクト受賞作となった『黒薔薇 刑事課強行犯係 神木恭子』でデビューした二上剛さんの受賞後第一作です。
 この作品でも警察組織の腐敗の様相が数多く入念に書かれており、そのリアリティと迫力に圧倒されます。金と出世をめぐる人間の強欲に、主人公の女刑事・葛城みずきですら屈服し、振り回されていく。そして迎える驚愕の結末……! この波瀾万丈な展開をじっくり読ませるのは、二上剛さんの新人離れした円熟の筆さばきゆえです。
 マル暴刑事だった二上さん自身の豊富な現場体験による裏付けがあるため、どの文章も自信を持って書かれています。そのことが説得力を生み、次第に読者を惹きつけて離さなくなるのです。
「ベテラン新人」二上剛さんは今、読み出したら止まらない「暗黒警察小説」という新領域を切り開いています。この力作をどうかご一読ください!

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