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『キョウカンカク』天祢涼|講談社ノベルス

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第43回メフィスト賞受賞作 喪われた恋の色を見る覚悟はあるか?見えすぎてしまう彼女が挑む謎は殺意の赤と邪悪の黒が混じった世にも“凶(キョウ)”なる感覚の迷宮──上遠野浩平『キョウカンカク』天祢涼

担当コメント

古典から現代までのミステリを愛し、また講談社ノベルスを愛する天祢涼氏が、最高の青春エンタを書き上げました。文三部長に「深夜に100枚だけ読んで寝ようと思ったのに、面白くて最後まで一気に読んじゃった」と言わせるほどの力作。担当の私も「何度読んでも、本当に面白い」と感動しっぱなし。これはぜひ読んでください!

著者コメント

初めまして、天祢涼です。「伏線」が好きです。ミステリを読んでいて「あれはこういうことだったのか!」と腑に落ちる瞬間に、無上の幸せを感じます。自分でもそんな幸せを生み出したいと思い、色々と伏線を盛り込み、あからさますぎる伏線は削除し、足りない伏線は補強し、担当Pさんと打ち合わせする度に閃(ひらめ)きを得て伏線を追加し、としているうちに、こういう話ができ上がりました。幾重もの伏線の末に待ち受ける結末、お楽しみいただければ嬉しいです。

ちなみに、伏線と同じくらい「最後の事件」も好きです。エルキュール・ポアロ最後の事件『カーテン』はもちろんのこと、『トレント最後の事件』『ドルリイ・レーン最後の事件』なんぞはタイトルを見ただけで興奮します。でもキョウカンカク探偵・音宮美夜の「最後の事件」は何作か先になる……と、思いますので、まだしばらくお付き合いくださいませ。

2月の新刊

『古事記異聞 京の怨霊、元出雲』高田崇史 『またね家族』松居大悟 『修羅の家』我孫子武丸 『#柚莉愛とかくれんぼ』真下みこと 『希望と殺意はレールに乗って アメかぶ探偵の事件簿』山本巧次 高田崇史ONLINE