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6月刊・好評発売中!

「1等でありました。」 福井晴敏氏絶賛! (第62回日本推理作家協会賞<短編部門>選評より)
■6月11日発売
パラドックス実践 雄弁学園の教師たち
著者:門井慶喜(かどい・よしのぶ)
「テレポーテーションが現実に可能であることを証明せよ」
「海を山に、山を海に変えられることを証明せよ」
「ほんとうにサンタクロースがこの世にいることを証明せよ」
弁論術学習に特化した超エリート校「雄弁学園」。6歳から演説、議論、陳述研究の訓練に励み、大人も太刀打ちできないほどの技術を持つ高校生たちが、新担任・能瀬雅司着任の日に三つの難題を投げかけた。議論混乱をきっかけに前担任を休職に追いやった生徒たちを前に、これまで要領のよさだけで生きてきた能瀬の回答は??? 第62回日本推理作家協会賞<短編部門>最終候補作「パラドックス実践」をはじめ、初等部、中等部、高等部、大学を舞台にした四つの学園小説!

<著者プロフィール>
門井慶喜(かどい・よしのぶ)
1971年群馬県生まれ。同志社大学文学部卒。2003年、短編「キッドナッパーズ」で第42回オール讀物推理小説新人賞を受賞してデビュー。06年、『天才たちの値段』(文藝春秋)、07年、『人形の部屋』(東京創元社)を発表。ずば抜けた完成度に注目が集まり、『人形の部屋』は第61回日本推理作家協会賞<長編及び連作短編集部門>候補作に、また本書収録の「パラドックス実践」は第62回日本推理作家協会賞<短編部門>候補作にノミネートされた。

門井慶喜さん特別インタビュー
その知的好奇心をくすぐる作風で、ファンの心を掴む門井慶喜さん。『パラドックス実践 雄弁学園の教師たち』から、その作品づくりの原点ともいえる読書体験まで語っていただきました。

──「雄弁学園」の着想はどんなところから?
A:
そもそもの発端は、担当と飲んでいるときに、酔いも手伝って戦後の講談社論を一席ぶったこと。それを面白いと思った担当が、後に講談社の社史を、学園ものの原稿依頼と一緒に送ってくれたんですね。それで瞬時にその二つが合体して、「雄弁学園」というアイデアが出たんです(注1)。それで現在における「雄弁」の条件を考えてみたときに、それはディベートであり論理学の勉強であると。──という入れ物が先にあって、そのあと物語を考えました。

(注1)「雄辯」は講談社の前身「大日本雄辯會」が1910年に発行した最初の雑誌。東京の書店では4時間で店頭から消えたという逸話が残る。




■担当者コメント
論理の面白さを楽しむことができ、そして知的好奇心をくすぐられる学園小説です。インタビューで門井氏がおっしゃったとおり、担当の私も年齢の高い方を中心にお読み頂ける作品であると考えておりました。ですが、福井晴敏氏の日本推理作家協会賞の選評には「ティーン向けの良本になると確信します」とのコメントが! 世代は関係ありません、超人気作家も認める面白さを皆様ぜひご堪能ください!!