羽月琴葉(2年)
この物語の主人公、という名のトラブルメーカー。11月は文化祭実行副委員長としてあたふた。12月はマフラーを編み続ける。
小日向棚彦(2年)
あまりにフツーの高校生。11月は文化祭実行委員長として奔走。クリスマスは事件に巻き込まれる。
坂下のの子(3年)
口は悪いが、腹の中はいつも空っぽでさっぱりしている。11月と12月は保のお見舞いで大忙し。
頭木保(3年)
頭はいいのに、その使い方を間違えてる先輩。11月、12月は入院中。そして、謎の行動。
中込椎奈(3年)
医大進学を目指す優等生。11月、ついに告白。クリスマスは進学塾の冬期合宿で不在。
八重樫皐月(2年)
琴葉の友達。イギリス留学から帰る。クリスマスはイルミネーションを見に行く。
田中弓絵(1年)
グラビアアイドル。琴葉をライバル視。
蘭堂ひろみ(2年)
琴葉の友達。クリスマスはパーティーを極秘に計画。
よくシリーズものの新作について、「単独でも楽しめるように書いてありますので、この作品から読んでいただいても(それまでの作品を読んでいなくても)問題ありません」というような口上を述べることがあります。
本シリーズについても同じことが言えますし、私自身も新作が出るたびにそのような言い方をしてきました。
しかし、今回はもう一歩進めて、こう言わせてください。
これまで『私立霧舎学園ミステリ白書』シリーズを読んだことがない方は、どうぞこの作品から読み始めてください。
今回の作品を読んでから、さかのぼって既刊に目を通していただくと、作中のある人物が(すでにシリーズを読んだ方々が受けたのとは)別の意味を持って行動していたことに気づかれるでしょう。
もちろん、これまでの読者のみなさんも、お持ちの既刊を読み返していただければ同じ感想を持たれることと思います。
せっかくシリーズものを書いているのですから、そのような仕掛けを施してみたいとずっと伏線(?)を張り続けてきたものです。
どうか、気の長いことだと笑って楽しんでください。
【シリーズ既読の方へ】
すでに『私立霧舎学園ミステリ白書』シリーズをお読みの方にはお馴染み(?)の、学期終了記念、二冊同時発売です。
前回同様、今回も「二冊同時には意味がある!」話にしましたので、どうぞ十一月編、十二月編あわせてお求めください。
きっと新たな楽しみが生まれるはずです(というより、二冊続けて読むと面白さが倍増する仕組みになっています)。
予算に余裕のある方は完全限定版の「二冊セット」もどうぞ。
ペンネームは「新本格ミステリ」のゴッドファーザー、島田荘司氏の命名による。1999年、『ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流水館へ』にて第12回メフィスト賞を受賞しデビューする。