著者:新堂冬樹
発売年月日:2020/02/27単行本
児童養護施設で育った、上條優斗、花咲詩音、中園果林の三人は家族以上の深い絆で結ばれていた。三人が中学卒業を間近に控えたある日、施設に宗教団体「神闘会」の香坂という男が現れる。詩音がじつは日本を裏から支配するその団体の会長の孫であり、後継者としてゆくゆくは日本の政財界の中心的存在になることを期待されていた。争いを好まず、いつも控えめでいじめの対象にもなりがちな詩音を守るため、正義感の強い優斗と果林も神闘会系列の高校「神闘学園」への入学を決めた。しかし、入学後の詩音の決断によって絆が断ち切られていく……。
担当コメント
1998年に『血塗られた神話』で第7回メフィスト賞を受賞しデビューした新堂さん。エンターテインメントの最前線を走り続けている著者が今作で描いたのは「友情」。SNSで「いいね」を送り合う穏やかな友情のカタチも悪くありませんが、生死をかけて友を想うということはどういうことなのか、この作品を読めば見えてくるものがあります。ご一読ください。