『新・水滸後伝』(上巻)
田中芳樹
定価:本体 1,600円(税別)
『新・水滸後伝』(下巻)
田中芳樹
定価:本体 1,600円(税別)
原典があるのに、あたらしく書きなおすから「新」の一字がつくわけだが、業を終えていまさら、だいそれたことをしてしまった、という思いで身がちぢむ。しかし、原典の存在を知ってもらうだけでも、恥をかく価値はある、と考えて刊行してもらうことにした。
『水滸伝』をすでに読んだ方々のみならず、そうでない方々にも独立して読める作品として書いたつもりだが、はたしてうまくいったかどうか。読んで判断していただければ、これにまさる幸いはない。
田中芳樹
(「後記」より抜粋)
非業に泣いた梁山泊残党の大逆転劇。
こんな話が読みたかった!
原典『水滸後伝』の面白さはそのままに、より読みやすく、よりスピーディに、よりエキサイティングに再構成した田中芳樹版水滸後伝。個性豊かな好漢たちの群像劇と、新国家建設という驚天動地の大逆転劇は、読み出したら止まらない!
ファンが待ち望んだ、梁山泊のハッピーエンドがここにある。
人気登場人物の多くが『水滸伝』で世を去りました。きっと古の中国の読者たちも結末が残念だったのでしょう。後日譚として陳忱により『水滸後伝』が書かれました。そこには、生き残った者たちが再び集い、新たな仲間と共に理想を追う姿が描かれています。人気を博したその物語を、田中芳樹先生が再構成したのが、この『新・水滸後伝』です。『水滸伝』を読んだことがないという方にも楽しんでいただける、愉快痛快爽快な中華エンターテインメント小説の傑作です。