『鉄鼠の檻』
著者:京極夏彦
定価 : 本体5,500円(税別)
『鉄鼠の檻』
著者:京極夏彦
定価 : 本体5,500円(税別)
忽然と出現した僧侶の屍、山中を彷徨う振袖の娘、埋没した「経蔵」……。箱根に起きる奇怪な事象に魅入られた者──骨董屋・今川、元医師の老人・久遠寺(くおんじ)、作家・関口らの眼前で仏弟子たちが次々と無惨に殺されていく。謎の巨刹(きょさつ)=明慧寺(みょうけいじ)に封じ込められた動機と妄執に、さしもの京極堂が苦闘する!
京極夏彦 きょうごく・なつひこ
1963年 北海道生まれ。
1994年 『姑獲鳥の夏』(講談社ノベルス)でデビューする。
1996年 『魍魎の匣』(講談社ノベルス)にて第49回日本推理作家協会賞長編部門を受賞。
1997年 『嗤う伊右衛門』(中央公論社)にて第25回泉鏡花文学賞を受賞。
2000年 第8回桑沢賞受賞。
2003年 『覘き小平次』(中央公論新社)で第16回山本周五郎賞を受賞。
2004年 『後巷説百物語』(角川書店)で第130回直木賞を受賞。
2011年 『西巷説百物語』(角川書店)で第24回柴田錬三郎賞を受賞。
2016年 遠野文化賞受賞。
京極夏彦公式HP『大極宮』http://www.osawa-office.co.jp/
愛蔵版『狂骨の夢』から11年半──。小口印刷という技術は失われようとしていて、今回は「印刷所をさがす」というところからはじまったのでした。紙の本に関する印刷・製本技術は継承されないケースも増えてきたと感じます。一方、精度は上がっていて、「鉄鼠」のほそ~い描線の細部まで美しく再現されています。ぜひ1344ページ、1.15㎏の存在感、佇まいをご鑑賞いただき、所有する喜びを分かちあいたく! 中身はご存じの通り、傑作ですので、見て良し、読んで良し、持って良しの逸品です!