『十津川警部
山手線の恋人』
著者:西村京太郎
定価:本体800円(税別)
有楽町の出版社に勤める星野は山手線で見かける美女に憧れ「山手線の恋人」と呼んでいた。星野は、故人の作品を再刊するために娘を捜す過程で見た顔写真が「山手線の恋人」と似ていることに気づく。一方、田町-品川間の山手線新駅工事現場近辺での脱線や、爆破予告などが続けざまに起き、そこにも彼女の影が。そして捜査にあたる十津川警部を嘲笑うかのように、新たな事件が発生! 「恋人」の正体は? 連続事件の真相とは?
同じ時間帯に通勤などをする方は、駅や電車でよく見かける人などいるのではないでしょうか? それが美女なら、男性には特に印象に残るはず。山手線という多くの人が利用する路線を舞台とした美女との遭遇。妄想は現実に? それとも想像も付かない結果に?
2020年開業予定の新駅を巡る犯罪も絡んで、十津川警部そして若手編集者の捜査と推理をご堪能ください!
『鉄道探偵団
まぼろしの踊り子号』
著者:倉阪鬼一郎
定価:本体920円(税別)
東京・新橋にある「テツ」は鉄道ファンが集うこだわりの喫茶店。そこに持ち込まれるのは鉄道がらみの不思議な謎。「鉄道探偵」を名乗るライターの伊賀和志をはじめ、乗りテツ・撮りテツ・鉄ドル・録りテツ・ラン鉄といったエキスパートたちが仮説と推理を繰り広げ、驚きあり、感動ありの5つの事件の真相に迫る! 「テツ」名物の列車見立てケーキ&パスタをお供に、鉄道探偵団の推理は今日も快走! 新感覚ユーモア鉄道ミステリー!!
以前は奇想爆発系のミステリーの書き手と知られ、近年は時代小説に活躍の場を広げて、
数多くの人気シリーズを抱える倉阪鬼一郎先生ですが、実は筋金入りの鉄ちゃんでした。
詳細緻密な旅程表を作成し、時間とお金のロスなく乗りつぶしていく「乗りテツ」であり、
2つの盲腸線を効率よく乗るために、趣味のマラソンを活かして、それぞれの終着駅の間を結んで走破したりします(すごい発想!)。
「鉄道ファンにはいろんなタイプがいますね」という話から、専門知識を有する鉄道ファンたちが智恵を出し合って謎を解く、「集合知」探偵が誕生しました。
鉄道好きなあなたなら、気軽に作品中の謎解きに参加できます!
さらに倉阪先生の小説の特徴は、必ず美味しい料理が登場すること。この作品でも、鉄道ファンが集う喫茶店「テツ」の名物である列車見立てのケーキ&パスタが続々出てきます。
そのバリエーションの豊富なこと!
つまり細部に至るまで惜しげもなくアイディアが詰まっている、ちょっと贅沢なミステリーなのです。
倉阪先生が満を持して贈る、新感覚の鉄道ミステリーにぜひ乗車してください。
『鉄路の牢獄
警視庁鉄道捜査班』
著者:豊田 巧
定価:本体880円(税別)
湘南新宿ラインで痴漢事件発生。逃亡直後に死亡した容疑者の遺留品から空薬莢を発見、警視庁鉄道捜査班(テッパン)の刑事たちが捜査を開始する。だが聞き込みの最中、何者かにより襲撃され、さらには駅を狙うテロ予告が警視庁へ入る。真の狙いも目的地も明かさぬテロリストにとって、首都圏の鉄道利用者すべてが人質。複雑に入り組んだ鉄道網を巧みに使って暗躍する犯罪者に、鉄道マニアのテッパン班長・吾妻警視が情熱と知識で立ち向かう!
著者・豊田巧さんをご存じでしょうか。実はあの伝説のゲーム「電車でGO!」ブームを仕掛けた宣伝プロデューサー! ゲームセンターや家庭で電車を動かした方も多いはず。現在、豊田さんは児童書「電車でいこう!」シリーズやライトノベル「RAIL WARS! -日本國有鉄道公安隊-」シリーズを手がける人気作家であります。本書は大人向け鉄道ミステリの第2弾。推理、アクション、サスペンス満載の物語にグイグイ引き込まれていくこと間違いなし。日本の危機を題材としたエンタテインメント大作を好む方には特にオススメです。
『東海道新幹線殺人事件』
著者:葵 瞬一郎
定価:本体880円(税別)
新横浜-小田原間ですれ違った新幹線のぞみとひかりから、ほぼ同時に頭部切断死体が発見された。だが事件の異常さはそれだけに止まらず、頭部が互いにすげ替えられていたことが判明する。死体の上にあった「鬼は横道などせぬものを」という血文字のメッセージが意味するものとは。創作意欲を搔立てる刺激を求めて、放浪を続ける人気ミステリー作家・朝倉聡太が難事件に挑む!
主人公の朝倉聡太は、十津川警部や浅見光彦など日本を代表する「トラベルミステリ」の名探偵の系譜を継ぐ人物だと言ってよいかもしれません。魅力あふれた名探偵の誕生です。本書は東京・京都・新潟などを舞台にトリック、グルメ、ロマンス、旅情などのトラベルミステリ要素がたっぷり詰まっています。長年トラベルミステリを愛し続けている方でも初心者でも一気に読めて高い満足感が得られるものと、自信をもってオススメします。
作家になる前から鉄道好き
作家になる前は人事院というお役所に勤めてました。二十歳頃だから一九五〇年くらいかな。通勤で東京駅を経由していたんですが、週末になると仕事帰りなのに、駅に貼ってある旅の広告を見ているうちに「ああ、遠くに行きたいな」と思い、そのまま旅行に出かけていました。もう夕方だけど、とにかく遠くへ、終点まで行きたいから、まず上野に出て、そこから一番遠くまで行けるのは青森で、寝台列車に乗り込んでました。翌日に着いて、そこからバスに乗って十和田湖へ。そこで一泊しようかと思って旅館に行ったけど週末だから満室で。仕方がないからマスの養殖場で頼み込んで泊めてもらったりしてました。そうやってよく旅に出てた。どちらかというと北の方に行くことが多かった気がします。自分の書くミステリーで、犯人が逃げる時に北へ行くことが多いのはその頃の思いがあるからかもしれませんね。でも、当時は作家になろうとは思ってもいなかったし、ましてや鉄道そのものがミステリーになるとは想像もしなかった。
鉄道ミステリーのきっかけ
一九六三年にオール讀物推理小説新人賞でデビューして、社会派推理小説や本格推理小説、スパイ小説などを書いていましたが、十五年くらい経った時に、光文社の担当編集者に「新企画を」と言われて提案したのが当時大ブームだったブルートレインを舞台にしたミステリーでした。今でいう〝鉄道オタク〟の始まりですかね、大人も子供も夢中になってた。「どうして子供にまで人気なのか」知りたかった。その思いで書いた『寝台特急殺人事件』(一九七八年刊行)はどんどん増刷がかかった。本当はトラベル・ミステリーは、列車、船、飛行機、の三部作でやめようと思っていたのにあまりに人気が出たのでやめられなくなっちゃった。各社の編集者がみんな「鉄道ミステリーを」とやってくるようになりました。もともと鉄道は好きだけど、こんなに書き続けるとは思いませんでした。五百冊以上書いてきて、日本国内で今までに乗ったことのない路線は無いと思います。
【講談社ノベルス 鉄道ミステリフェア 応募要項】 10月刊講談社ノベルス『十津川警部 山手線の恋人』『鉄道探偵団 まぼろしの踊り子号』『鉄路の牢獄 警視庁鉄道捜査班』『東海道新幹線殺人事件』の帯についている応募券いずれか2枚を郵便ハガキに貼付の上、郵便番号・住所・氏名・年齢・電話番号を明記して下記までお送りください。
【送り先】 〒170-8691 豊島郵便局 私書箱174号
講談社ノベルス鉄道ミステリフェア係
【応募締切】 平成29年(2017年)12月31日(日)当日消印有効
※当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせて頂きます。抽選は2018年1月中に行う予定です。なお、お送り頂いた個人情報は賞品の発送以外に使用いたしません。