著者:三津田信三
発売年月日:2017/9/6ノベルス
定価:本体860円(税別)
得体の知れぬ何かに脅(おび)える中学生の由羽希(ゆうき)は、救いを求めひとり遺仏寺(いぶつじ)を訪れ、住職の天山天空(てんざんてんくう)と黒猫に出会う。本堂に置かれた数々の品は、所有するだけで祟(たた)られる「忌物(いぶつ)」だと聞かされる。寺へ来た理由を尋ねられ、由羽希は答えに詰まる。「分からない……」。記憶を失(な)くした彼女も、実は忌物を持っていた! すぐには助けられないと言う天空に命じられ、由羽希は毎夜、忌物に纏(まつ)わる怪異譚(たん)に耳を傾けて、謎を解かされる羽目(はめ)になるのだが……。やがて真の恐怖が彼女自身に襲い来る。
待望の新シリーズ、三津田怪異譚ホラー世界開幕。
担当者コメント
「刀城言耶」シリーズで知られる三津田信三さん、待望の講談社ノベルス新刊です。「メフィスト」連載に書き下ろし完結篇「にてひなるもの」を加えての刊行です。少女・由羽希が美形怪人僧・天山天空に謎めいた怪異譚を聞かされていきます。新境地じゃないかと思います。ぜひお読みください。おもしろいです。