<小説>
何かが足りない方程式 天野暁月
早朝始発の殺風景 青崎有吾
もう誰も使わない 西澤保彦
鼠でも天才でもなく 似鳥 鶏
言の葉(コトノハ)の子ら 井上真偽
交換日記 葉真中 顕
シヴィル・ライツ 佐藤 究
琥珀の心臓(ハート)を盗ったのは 青柳碧人
佐賀から来た男 伊吹亜門
もしかあんにゃのカブトエビ 倉狩 聡
<評論>
「日常の謎」と隠密──瀬川コウ『謎好き乙女と奪われた青春』論 諸岡卓真
担当者コメント
今年、2017年は新本格30周年です。そんな年に、本格ミステリのプロフェッショナルたちが編んだ「最高の本格ミステリ短編&評論集」は、くしくも本格ミステリの新しい風を感じさせるものとなりました。この本を読めば、本格ミステリはまだまだ発展していくことを確信するはずです。
法月綸太郎氏の序文を引用するなら、まさに「本格ミステリの場合、時代の気運や将来の予兆は、むしろ短編という形で現れるもの」なのです!
もちろん、廣澤吉泰氏による解説、千澤のり子さんによる本格ミステリ作家クラブ活動報告など、他にも読み応えたっぷりのこの一冊。一編一編、手に滲む汗を拭いて読み進める。そんな体験ができることをお約束します。
旬を凝縮したこの一冊。“最先端”は、ここにあります。