『合理的にあり得ない 上水流涼子の解明』
著者:柚月裕子
定価:本体1,500円(税別)
はじめまして、柚月裕子です。
本作『合理的にあり得ない 上水流涼子の解明』は、講談社の小説誌「メフィスト」に連載していたもので、自分では「いままで発表した小説の中で一番エンターテインメント色が強い作品」だと思っています。
この小説には、弁護士資格を剥奪された美貌の元弁護士「上水流涼子」と、IQ140という頭脳を持つ「貴山伸彦」が登場します。ふたりのもとへはさまざまな相談事が持ち込まれますが、それらは表の世界では解決できない難題ばかり。一筋縄ではいかない相談事を、ふたりはなんとか解決しようと知略をめぐらせ駆け回ります。
ふたりは依頼者の望みを叶えられるのか、問題を無事に解決できるのか。本作を手に取って、ふたりの活躍をぜひご覧ください。
この作品を読んでくださったみなさまが、楽しんでいただけることを心から願っています。
柚月裕子(ゆづき・ゆうこ)
1968年、岩手県生まれ。山形県在住。2008年、『臨床真理』で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。2013年に『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞を、2016年に『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。他の著書に『最後の証人』『検事の死命』『あしたの君へ』『慈雨』などがある。
「あり得ない」ほどの密度の濃さは「さすが」の一言。 三省堂書店営業企画室 内田 剛さん
無茶ともいえる依頼を次々と解決していく姿が、清々しい! MARUZEN名古屋本店 竹腰香里さん
プロフェッショナルなキャラクターと痛快な結末を堪能しました! ときわ書房本店 宇田川拓也さん
格好いい! 涼子と貴山のコンビ、最高だ!!
大垣書店イオンモールKYOTO店
辻 香月さん
あおい書店川崎駅前店 大西健文さん 「あり得ない」という思い込みに足をすくわれる怖さと、足をすくわれる人物を見る痛快さを楽しめる傑作!
『孤狼の血』で昨年の日本推理作家協会賞を受賞し、近刊の『慈雨』が「本の雑誌が選ぶ2016年度ベスト10」第1位に選ばれるなど、ノリにノっている柚月裕子さんの新作です。
男くさい物語を数多く書いてきた柚月さんが、主人公に据えたのは美貌の元弁護士。内々に処理したい驚くべき「あり得ない」依頼の数々を、IQ140の青年をアシスタントに、驚くほど鮮やかに解決へと導くのが読みどころです。
将棋ソフトが世間を賑わせたのは昨年の秋ですが、そんな題材も話題になる前から雑誌誌上で執筆されており、タイムリーな刊行となりました。
ゲラを読んでいただいた書店員さんからは、主人公は「柚月さん自身がモデル?」という感想も。正真正銘の新境地作、本当にご本人がモデルかなども、読んで確かめていただけたらと思います!