『神の時空 -三輪の山祇-』
著者:高田崇史
定価:本体900円(税別)
『神の時空』第4弾「三輪の山祇(やまつみ)」のメインテーマは、奈良・大神神社です。
大神神社は「日本最古の神社のひとつ」(この言い回しには、いつも違和感がありますが笑)です。
そして今回の「山祇─山の神様」という題名の通り、大神神社は三輪山を神体山として祀る、物みな霊魂が宿るというアニミズムの代表的神社といわれています。そしてそこにいらっしゃるのは、大物主神(『日本書紀』によれば大国主命のまたの名前)だとのことです。
しかし、果たしてこれは本当なのでしょうか?
確かに大神神社には本殿がなく、麓に建てられている拝殿から三輪山を拝むことは間違いないのですが、ふと疑念が湧きます。
そして、もしも祀られている神が、大国主命という大怨霊であるならば、余りにも参道が広く一直線(開け広げ)になっているのでは……。
また、大神神社と、元伊勢・檜原神社にみられる特異な構造の「三ツ鳥居」。三輪山頂上に鎮座する、謎の「高宮神社」などなど。
改めて考えてみると、実は不審な点だらけなのです。
そんな謎を火地晋が、そして辻曲彩音、福来陽一たちが解き明かします。
更に今回は、辻曲家の飼い猫のグリザベラも(予想外の?)活躍を見せますのでお楽しみに。
そして、怨霊とは一体何なのか、日本という国はどういう国なのか、そんなことを考えながら鎮魂の旅にご一緒いただければ幸甚です。
ちなみに、舞台を厳島神社に移しての『神の時空』第5弾「厳島の烈風(仮)」は、きららかな霜の降りる頃の上梓を目指して鋭意執筆中ですので、こちらもよろしくお願いします。
高田崇史(たかだ・たかふみ) 昭和33年東京都生まれ。明治薬科大学卒。『QED 百人一首の呪』(講談社ノベルス)で、第9回メフィスト賞を受賞しデビュー。著作に「QED」シリーズ、「カンナ」シリーズ、「鬼神伝」シリーズ(2011年アニメ映画化)、「千葉千波の事件日記」シリーズなど。近作に『軍神の血脈 楠木正成秘伝』がある。
大好評『神の時空』シリーズ第4弾の登場です! 今回は、近頃、様々なメディアで「日本有数のパワースポット」などと紹介されることも多い大神神社と三輪山が舞台。そんな「パワー」を頂いたのか、今作は一層パワフルでスピード感あふれる展開となっています。冒頭の神罰を思わせる殺人事件の謎、そして大神神社にまつわる歴史上の謎。これらを次々に解き明かしていくスリリングなストーリーは、まさに「高田ミステリ」の真骨頂。どうぞ「イッキ読み」して頂ければと思います。
私も高田先生の取材に同行し、三輪山登拝を致しました。今回も極度の肥満体が仇となって、開始早々グロッキー状態に。しかし、杖にすがって気息奄々たどりついた頂上で、ペットボトルに入った御神水を頂くと、まさに体に染み透るよう。三輪山が「御神山」であることを実感できたような気がしました。みなさまも、奈良を訪れる機会がございましたら、本書を片手にぜひ、大神神社を御参拝ください。
大神神社に近づくとまず目に入ってくるのが大鳥居の威容。昭和61年に建てられたもので、高さ32.2メートル、柱間23メートルという巨大さです。でも、「さあ、この大鳥居をくぐって一路、大神神社へ!」と先を急ぐと、大事なポイントを見逃してしまいますよ! では、「神の時空」がおすすめする参拝経路とはどんなものなのでしょうか? その詳細は本書をお読み頂ければ、一目瞭然。どうぞ、大神神社ご参拝の際には『神の時空 ―三輪の山祇―』をお忘れなく!
参拝を急ぐ気持ちはわかりますが、腹ごしらえも大切です。なにせ、このあとに控える三輪山登拝では、山中での飲食は禁止(水分補給は可)。「お腹が減って途中でダウンしちゃった」なんてことがないように、ここは名物の「三輪そうめん」で軽く腹ごしらえしちゃいましょう! 二の鳥居がある大神神社門前付近には「三輪そうめん」が頂けるお店がたくさん軒を連ねていますよ。でも三輪山の入山には時間規制がありますから、ゆっくりはできません。ツルツルッとそうめんをたぐって、いざ参拝!
神社拝殿に向かう参道の途中にあるのが祓戸神社。心身を祓い清めてくださる祓戸の神様をお祀りしています。まずはここにお参りし、心身を清めてから大神神社に向かいましょう!
拝殿の手前にある巨木は、「巳の神杉」と呼ばれる御神木。本書のカバーにも白蛇が描かれていますが、この杉には大物主神の化身である白蛇が棲んでいると言われることから、この名がつけられたそうです。そして、杉の根元には、蛇の好物ということで、多くの生卵が供えられています。これには「(蛇が卵を呑むように)願いを丸呑みしてくれる」という意味もあるとか。丸呑みしてほしい願いがある方はぜひ生卵をご持参ください。
三輪山を御神体とする大神神社には本殿がありません。拝殿を通して三輪山を拝む、という形の参拝となります。そして、この拝殿と三輪山を区切る場所にあるのが、三ツ鳥居。本殿に代わるものとして神聖視されてきました。その美しく神秘的な姿をぜひ拝観してください。※拝観には申し込みが必要です。詳しくは大神神社のHPなどをご覧ください。
大神神社の摂社・狭井神社に参拝し、その拝殿脇にある「薬井戸」で万病に効くというありがたい御神水を頂いたら、いよいよ三輪山登拝に臨みましょう。しかし、三輪山は御神山。登拝には狭井神社の社務所での申し込みが必要です。拝観料を払い、白い襷を受け取り、お祓いをしてからの入山となります。入山時間にも規制がありますのでご注意を。また、登拝中は写真撮影の禁止、飲食の禁止(水分補給は可)など様々な約束事があります。事前にこれらの点を大神神社のHPなどでご確認ください。三輪山の標高は467メートルと決して高い山ではありませんが、山道には険しいところもありますので、歩きやすい靴や服装がおすすめです。
狭井神社から少し下ったところに、緑に囲まれた美しい池・鎮女池があります。登拝で疲れた体を、この池を眺めながら休ませるのはどうでしょうか。ただ、本書をお読みの方はこの池の恐ろしさを御存じのはず。足を滑らせて池に落ちる、なんてことがないようにお気を付けください。特に女性の方は用心が必要です!
登拝で失われたエネルギーを取り戻すには、やはり「三輪そうめん」が一番。「さっきは冷たいそうめんを食べたから今度は温かいにゅうめんを食べよう」なんていうのもいいかも。また、奈良の郷土料理・柿の葉寿司もおいしいので、ぜひご賞味あれ!
このほか、大神神社境内には多くの摂社があります。また付近には「元伊勢」と呼ばれ、大神神社と同じ三ツ鳥居がある「檜原神社」など、たくさんの由緒ある神社があります。『神の時空 -三輪の山祇-』を片手にこれらの神社をめぐってみるのはいかがでしょうか。
【御朱印帳 応募方法】
『神の時空 -三輪の山祇-』以降の「神の時空」シリーズと、コミックス『QED 百人一首の呪 上・下巻』の帯についている応募券を切り取り、3枚集めて郵便ハガキに貼付の上、郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号を明記して、下記までお送りください。抽選で100名様に「神の時空特製御朱印帳」をプレゼント致します。
【送り先】
〒170-8691
豊島郵便局 私書箱174号
講談社 神の時空特製御朱印帳プレゼント係
【応募締切】
2017年1月31日(火)
当日消印有効
※当選者の発表は、商品の発送をもって代えさせて頂きます。抽選は2017年2月中に行う予定です。なお、お送りいただいた個人情報は商品の発送以外に使用いたしません。