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『アクエリアム』森深紅|講談社ノベルス

講談社ノベルス

『アクエリアム』森深紅 世界の秘密を知りたいのは、男の子だけじゃない。少女たちが暗号を解いたとき、禁断の扉が開く。―大森 望氏 推薦! 私達は学園に囚われている!? 小松左京賞受賞作家の新境地!

著者プロフィール

森 深紅(もり・みくれ) 1978年、愛知県生まれ。イギリス留学、メーカー勤務を経て、2008年に『ラヴィン・ザ・キューブ』で第9回小松左京賞を受賞し、デビュー。他の著作に『安全靴とワルツ』(角川春樹事務所)がある。

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スペシャルインタビュー

今回の作品について。着想のきっかけは?

留学でしょうか。生まれ育った場所や、そこでの常識が海を越えた途端に変わったり、そこで暮らしているうちに、故郷の方が異世界に感じられたり。その時の感覚が、着想のポイントかと。

今回の作品の中で一番好きな(思い入れのある)登場人物は誰ですか。できれば理由も。

四季と遊砂。どちらも友人がモデルになっているからです。
四季は「母国が一番だよ」と、留学する私に忠言した真面目な子。
反対に遊砂は「母国なんぞクソだ」という、奔放な元ルームメイト。

ご自分に似ている登場人物はいますか。

自分の殻に閉じ籠る、という情けない部分は主人公の瞳子かもしれません。

執筆中一番苦労した点は。

ページ数の上限との戦い。
設定上、すごく大きな世界なのですが、今回明かせたのは、ほんの一部。
それでも、きちんと描き出したくてページ配分には苦労しました。

今回の作品を一言でいうと?

タイトルの通り、水族館です。身近にある異世界。そこに棲む生物の話。

どんな人たちに読んでもらいたいですか?

自分のいる世界と地続きのようで、まったく異なる世界を覗き見したい方々でしょうか。
水族館を楽しむ感覚で、安全圏からお楽しみいただければと。

デビューのいきさつを教えてください。

夫の転勤がきっかけで、会社を辞めました。再就職前に一年だけ余暇を取ろうと思い、興味のあったシナリオや小説の執筆を始め、無節操にあちこちの賞に送っていたところ、小松左京賞をいただいたというのが、デビューのきっかけです。

作家にならなかったら、何になっていましたか。

愚痴をこぼしながらも、楽しんで会社員をやっていたと思います。

「講談社ノベルス」で最初に買った作品は。または好きな作品は。

栗本薫さんが好きで、伊集院大介シリーズを買い求めたのが最初。新刊発売を楽しみにして本屋に通っていたところ、京極夏彦さんの『姑獲鳥の夏』に出会い、留学中も新刊は欠かさずロンドン三越の地下で買っていました。その後、森博嗣さんのS&Mシリーズにハマってしまったことも、正直に告白させていただきます。

執筆スタイルを教えてください。

主に自宅の書斎で書いています。必需品は、関係資料を貼り付けたイメージボード。

好きな作家と作品は。

創作のきっかけが中学の時にやっていた演劇なので、寺山修司は不動の一位。「毛皮のマリー」は空で言えるほど。同時期に澁澤龍彦や江戸川乱歩、倉橋由美子も好きだったのですが、理解していたとは思えないので、中二病というやつだったのだと思います。

好きな音楽、映画は。

愛蔵のDVDは大半がイギリス映画です。
再生回数が多いのは、キューブリックのSF三部作でしょうか。
音楽は一番を挙げるならスティング。ザ・ポリスの時代から、ずっと好きです。

現在ハマっていることは何かありますか。

エレベーターライド。エレベスト(エレベーター愛好家)というほどではないにしても、ハマっています。デザインはもちろん、制御や装備の違いなどがあって面白いです。

今後描いてみたいテーマ。題材は。または次作の予定など教えてください。

デビュー作からずっと機械とヒトの関係性を題材に描いていて、引き出しの中にいろいろ残っているので、当面それを描き出すつもりです。次作は、飛行機のお話になると思います。

読者の方にメッセージをお願いします。

この『アクエリアム』の世界は、未だどこにも存在しませんが、間違いなく私たちの日常と地続きです。楽しんでいただけたら、作者としてこれ以上の喜びはありません。

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担当者コメント

『アクエリアム』は、自分たちの閉ざされた世界に疑問を抱いてしまった少女たちの、謎解きと冒険の物語です。そこは、私たちの日常とはまるで違う世界。行動範囲や持ち物が厳しく制限されて、彼女たちは親の顔も知りません。一体なぜなのか……。主人公は、水泳部で部長をつとめる物静かな瞳子と好奇心の塊・遊砂。水と油のような二人の出会いから、物語は動き始めます。私はこの出会いのエピソードを読んだときに、すごくキュンとしました! とても良いんです! 出会うべくして出会った二人ですが、果たして冒険の結末は幸せなのか、あるいは……? 美しい人魚の装画は、写真家としても活躍されている弓田純大さんです。タイトルのごとく、まるで「真夜中の水族館」のような、美しさと静けさ、さらに生きる過酷さもある物語です。彼女たちの冒険にぜひご同行くださいませ。

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