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『水の柩』道尾秀介|講談社ノベルス

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『水の柩』

『水の柩』

著者:道尾秀介

発売年月日:2011/10/26単行本

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私たちがあの場所に沈めたものは、いったい何だったのだろう。
五十数年前、湖の底に消えた村。
少年が知らない、少女の決意と家族の秘密。
誰もが生きていくため、
必死に「嘘」をついている。
いま最も眩しい作家が描く、成長と再生の物語。

老舗旅館の長男、中学校二年生の逸夫は、自分が“普通”で退屈なことを嘆いていた。
同級生の敦子は両親が離婚、級友からいじめを受け、誰より“普通”を欲していた。
文化祭をきっかけに、二人は言葉を交わすようになる。「タイムカプセルの手紙、いっしょに取り替えない?」敦子の頼みが、逸夫の世界を急に色付け始める。だが、少女には秘めた決意があった。逸夫の家族が抱える、湖に沈んだ秘密とは。大切な人たちの中で、少年には何ができるのか。

有栖川有栖 特集ページ

担当者コメント

エンターテインメント界の若きトップランナー・道尾秀介さんの最新作が登場です! 初めてこの物語を読んだとき、“生きるためについた嘘”にひたむきに向き合おうとする登場人物たちの姿に、とても勇気づけられました。また、美しい文章で描かれる見たことのない景色の数々には、小説ならではの「読む喜び」が詰まっています。この物語の結末には、今を生きる私たちの「日常」を支え、励ましてくれる力があります。ぜひ多くの方に読んで頂きたい作品です。

10月の新刊

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