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『書物幻戯(リイリュジオン)』赤城毅|講談社ノベルス

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『書物幻戯(リイリュジオン)』赤城毅 読み応え120%!「書物」シリーズ初めての長編!!

著者コメント

思い起こしてみると、この「書物」シリーズも、最初は単発の短編連作として、一冊だけ、凝った本をつくってみようと企画されたものでした。マニアックな題材を並べて、濃い趣味の読者に提供し、独自の楽しみを味わっていただく。そんな狙いだったのです。ところが、いざはじめてみると、思いがけないことに多数の方のご支援をいただき、シリーズ化したばかりか、書き下ろし長編を刊行するまでに発展し、著者としては、ただ驚くばかりです。作品は生き物、著者にもコントロールできないとわかっているつもりでしたが、まだまだ修業が足りませんね。
ともあれ、従来の密度を保ちつつ、長編ならではのスケールの大きな話にしようと、知恵を絞ってみました。また、短編ではなかなか書き込むことが難しい、主人公ル・シャスールが、さまざまな資料や文献を調査するようすも、詳述を試みています。もちろん、成功しているかどうかは、読者のみなさんのご判断にまかせるばかりですが……。
なお、シリーズ中の一作ではありますけれど、ここから読みはじめていただいても、何の支障もないように書いたつもりです。初めての方も、どうそ、この『書物幻戯』より試してみてください。

プロフィール

赤城毅(あかぎ・つよし)
1961年、東京都生まれ。立教大学卒業後、ドイツに留学。帰国後、大学講師として教鞭をとるかたわら、1998年、『魔大陸の鷹』でデビュー。近著に『薔薇とサーベル ナポレオン戦争秘史』、『氷海のウラヌス』などがある。
新刊・既刊作品に関する詳細は、http://www.wrightstaff.co.jp/を参照

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担当者コメント

古今東西の秘密をはらんだ本にまつわるエピソードを、虚実交えてミステリアスな物語にした「書物」シリーズ。大好評のシリーズ4作目は、初めての長編です。 ストックホルム、アメリカ、ベルリン、ロンドン、中東と舞台は目まぐるしく変わり、世界中を舞台にしたまさに長編ならではの読み応え溢れる作品となっています。そして書物狩人(ル・シャスール)が因縁の宿敵、書物偽造師(ミスター・クラウン)と真正面から激突し、互いに裏の裏をかく駆け引きの応酬が繰り広げられます。さらにアルカイダに渡った謎の書物が「報復テロ」へと繋がり……と中身はてんこ盛り! 愛書家のみならず、愛書家でない方も必読の書です!!

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赤城毅さんスペシャルインタビュー

今作『書物幻戯』の着想のきっかけは?

つぎは長編書き下ろしと決まっていましたので、それにふさわしい大事件を題材にしようというところから考えはじめました。今、何かが起こりそうなところというと、やはり中東か。そうなれば、アメリカが関わらないはずがない。むろんヨーロッパも。加えて、シリーズの性格から、空間的のみならず、時間的な広がりも欲しいということで、遠い昔のことが現在に影響するようにもしたいと、まず大枠をつくって、これを満たすストーリーにしようと、自分に制限を課しました。しかし、そんなお話の前提となる「書物」というと、なかなか難しく、ああでもない、こうでもないと、一月ほど頭を抱えるはめに。けれど、ドイツのある史料集(大急ぎで註釈。この史料集が、今回のル・シャスールの標的というわけではありません)にヒントを得て、一気にブレークスルーすることができました。思わせぶりなもの言いで恐縮ですが、『書物幻戯』をお読みくだされば、このことかとおわかりいただけるかと。

今回の作品中、一番気に入っているシーン、エピソードは?

ヒチコック趣味とでもいいましょうか、いつか作中に自分をモデルにしたキャラクターを出そうとたくらんでおりました。今回、それが実現し、私、というか、私の分身とル・シャスールの会話を書けたことは、とても嬉しく思っています。
もう一つは、やはりクライマックスの、ル・シャスールがあんなところに現れるシーンでしょうか。

「書物狩人」のアイディアはどこから、どのようにして生まれたのでしょう?

ずばり、個人的な願望からですね(笑)。ものを書くような方は、多かれ少なかれそうだと思うのですが、私もご多分にもれず、古書趣味があって、あの本が手に入らないかなあ、こっちの本はないだろうかと、常に夢見ております。いかなる書物、たとえ国家をゆるがすような秘密が記された本であっても、必ず獲得してくれるような誰かがどこかにいないか……。こうして、非常に限定された「ヒーロー」が――ひょっとしたら、そう思っているのは私だけかもしれません――誕生したわけです。

銀髪というル・シャスールのユニークな外見は、どういう経緯で生まれたのでしょうか?

もともと、主人公は、本の精というか、書物のなかから抜け出してきて、人間の営みを冷ややかに見守っているというふうに設定したかったのです。だとしたら、目立たないよう、外見的には極力特徴のない人物にしたい。ゆえに、中肉中背、容貌も平凡(女性ファンからの、彼はもっと美形のはずだという声に抗しかね、しだいしだいに整った顔立ちになりつつありますが)。しかし……さすがに、まったく肉体的な目印がない主人公というのはためらわれ、一点だけ「銀髪」という特徴を付けたのです。もちろん、こういう顕著なしるしをつけたからには、物語の論理として、そうなった理由がなくてはなりません。 それは――まだ秘密。

「書物」シリーズに登場するキャラクター達のなかで、特にお気に入りのキャラクターは?

お話の性格上、出てくるのは、どいつもこいつも腹黒いやつばかりですのでねぇ(苦笑)。とはいえ、『書物迷宮』所収「書庫に入りきらぬ本」の奥方さまなどは、気に入っているかな。精神の背筋がしゃんと伸びた女性は好きです。

「書物」シリーズを書く上で、一番苦労することは何でしょうか?

才とぼしき身としては、何を書いても、ひいひい言っているのですが、このシリーズ特有の苦労が一つあります。『書物狩人』以来、各短編のタイトルは、読み終わったあとに初めて意味がわかる、謎めいたものにしようと決めたのですが、これが悩みの種。本文は完成したのに、うまいタイトルが出ないと悲鳴をあげることもしばしばです。

影響を受けた作家は?

江戸川乱歩先生です。それから、センチメンタリズムという面では、レイ・ブラッドベリにずいぶん影響されていることに最近気づきました。

好きな映画作品は?

たくさんありすぎて、具体的に挙げていくときりがないのですが、西洋の歴史ものが好きです。『ワーテルロー』や『クロムウェル』とかですね。

最近最も気になったニュースは?

月並みですが、やはり原発事故でしょうか。いったい、どのくらい深刻な事態になっているのか、自分、そして日本人はどういう対応をすべきなのか、柄にもなく真面目に考え込んでしまいました。

今後シリーズはどのように展開していくのでしょう。少しだけ教えて下さい。

ル・シャスールがいつも余裕しゃくしゃくなのが、作者としても面白くないので(笑)、ひとつ宿敵ミスター・クラウンあたりに張り切ってもらい、書物狩人を絶体絶命の危機におとしいれてやろうと、陰謀をめぐらせています。その過程で、銀髪の秘密も……。

読者の方に一言。

うんちくとドンデン返しの連続を必ずつけるという、書き手にとっては結構つらい条件のもとではありますが、可能なかぎり、それを守っていきたいと思っています。主人公のル・シャスールも、かなり性格の悪い男ではありますけれど、これからも応援してやっていただければ幸いです。

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『書物法廷 ル・トリビュナル』

『書物法廷 ル・トリビュナル』

講談社ノベルス

恩田陸氏 絶賛!
書物にまつわる伝説のあれこれを語り、本というものの不思議さや魔力を感じさせてくれる。(朝日新聞2008年12月7日 書評より)

世にでれば、国を、政治を、歴史を揺るがしかねない秘密をはらんだ本を、合法非合法を問わず、あらゆる手段を用いて入手する、書物狩人(ル・シャスール)。爆弾テロリストが生涯探し続けた本、ネオ・ナチ組織が狙う日記。稀覯本に隠された物語と謎を読み解く書物狩人に、その遂行を妨げる不倶戴天の敵が現れる!

『書物迷宮 ル・ラビラント』

『書物迷宮 ル・ラビラント』

講談社ノベルス

万巻の書を読み、万里の路を往く by董其昌
国家を、歴史を揺るがしかねない本を、書物狩人が追う!!

合法非合法を問わず、あらゆる手段を用いて世には出せない危うい本を手に入れる、書物狩人(ル・シャスール)。スペイン内戦に斃れたロルカの詩集、各国情報部が狙うポズナンの書物、国家機密を匂わす満鉄の時刻表。書物狩人だけが、稀覯本に隠された物語を読み解ける! すべての愛書家に捧ぐ、必読の書!

『書物狩人 ル・シャスール』

『書物狩人 ル・シャスール』

講談社ノベルス 
講談社文庫

逢坂剛氏、大推薦!
<現代史の謎と、古書の謎が複雑にからみ合うこの本は、読むよりむしろわたしが書きたかった小説だ>

たかが本――だがそこに書かれたことは時として大企業を破滅に導き、国家を転覆させることもある。錚々(そうそう)たる依頼人の願いをうけ、世に出れば世界を揺るがしかねない秘密をはらんだ本を、合法非合法を問わずあらゆる手段を用いて入手する「書物狩人(ル・シャスール)」。歴史の闇に隠されてきたその足跡が今初めて語られる!

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書物道楽家たちに訊く!?書店員さんコメント?

さわや書店 フェザン店
田口 幹人様

『すべての書物を愛する方へ!
歴史と古書。古書と未来。
冒険小説の香りを感じさせてくれる虚実を織り交ぜた古書争奪戦。
きっと書物狩人の戦いが、知的好奇心を満たしてくれます。 』

山下書店 行徳店
古沢 覚様

『実際に紙の匂いを強く感じさせてくれる物語のはじまりは、優雅で冷静な格式の高い雰囲気を予測させるものでした。しかし、読み進めるとそうではなく、書物をめぐる諜報の駆け引きが繰り広げられるという、非常に熱い物語でした。
歴史と現代社会情勢を織り交ぜた展開に、ノンフィクションであるかのように思え、どの部分がフィクションであるのか惑わせてくれました。
最も強く魅かれたところは、著者の膨大な知識が物語に凝縮されているところです。私自身が無知であるため、とても興味深く、勉強にもなりました。まさしく、著者に脱帽です。』

ジュンク堂書店 池袋本店
矢部 公美子様

『銃なぞ無粋。本に関する数多の知識と、幾許かの禁書が武器。
「書物狩人」、それは本屋稼業の最高峰。
〈銃より危険な書物〉を追って、世界各地を飛び回る。

資料にあたり、目指す書物の正体に一歩一歩近付いていく過程は、 歴史スキー/文献スキーならワクワクニヤニヤすること必至。
主人公「ル・シャスール」は、暴力に訴えない解決を身上とする紳士なので、 痛いのとか流血とかが駄目な向きにも無問題。
本の知識は世界を救うのか、それは読んでのお楽しみ!』

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ル・シャスール ?世界地図でみる華麗なる「書物狩人」の足跡?

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正解者の方3名様にサイン本プレゼント! スペシャルクイズ

レディ・Bの“B”は次のどれ?

A:ビューティー
B:ブックワーム(紙虫)
C:ビブリオファイル(書物道楽家)
D:ビースト

ル・シャスールが訪れた、スウェーデンはストックホルムにある有名はカフェの名は?

A:カフェ・ノーベル
B:カフェ・サティール
C:カフェ・ド・フロール
D:ペンギンカフェ

CIA対テロ分析部ボス・ロバート・クーパーのニックネームは?

A:内気なボビー
B:陽気なボビー
C:のんきなボビー
D:陰気なボビー

ル・シャスールがSIS長官・コリン・マーレーに関係文書閲覧の代価として提案したものは次のどれ?

A:イアン・フレミング『カジノ・ロワイアル』初版本サイン入り
B:T・E・ロレンス『造幣所』
C:シェークスピア全集の初版本『ファーストフォリオ』
D:香港最後のイギリス総督・パッテンの密約本

SILABは何の略?

A:第二国際古書籍商連盟
B:南半球情報局古書籍商連盟
C:第六国際古物商連盟
D:米国書家社会的知能連盟

終了しました

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『麝香姫の恋文』

『麝香姫の恋文』

講談社文庫

本当にもう、バカばっかり……
“退屈”のため息をもらす美貌の女怪盗・麝香姫(じゃこうひめ)に天才(かもしれない)青年探偵・間宮諷四郎が挑戦!

近頃、帝都・東京を賑わすのは、「真に美しいものしか狙わない」美貌の女怪盗・麝香姫の噂ばかり。彼女からの予告状(こいぶみ)が舞い込んだ神宮寺家でも、幻の“青い薔薇”が盗み出されるのではと戦々恐々。しかし、裏にはもっと巨大で黒い陰謀が隠されていたのだった……。天才探偵・間宮諷四郎との戦いの行方は?

『虹のつばさ』

『虹のつばさ』

講談社文庫

侵略者から王国を救え! 超絶品痛快冒険ロマン

大空を制するものが、世界を制す――時は2つの世界大戦の狭間。“バルト海の真珠”と呼ばれた平和な楽園・メーアシャウム王国にナチスの魔の手が忍び寄る。美貌の王女レティシア、夢見る飛行少年ティム、謎の風来坊ミッキィの3人は、それぞれの思いを胸に敢然と立ち上がった! 愛と勇気が国を救うのか!?

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